ロードバイクのフォーク交換を簡単にするプレッシャーアンカーを使ってみた
- 2013.11.28
- ロードバイクパーツ
フォーク交換に便利なプレッシャーアンカーを使ったフォーク交換方法をお伝えします。
カーボンフォークがなかった時代のアヘッドステムは、スターファングルナットという部品を使ってハンドルとフォークを固定していました。
この部品はコラム内に圧入して使うため、圧入に耐えられないカーボンコラムには使えません。
そこで登場したのがプレッシャーアンカー、またはプレッシャープラグと言われる部品です。
ボルトを回すと円柱の径が広がって、フォークコラム内で圧着する構造です。
この部品がスターファングルナットの役割を果たしてくれます。
スターファングルナットは一度打ち込むと、二度と外せない使い捨てです。
そして斜めに打ち込んでしまったらアウト、専用の圧入工具もありますがプレッシャーアンカーより高価です。
であれば、取り付けが簡単で失敗もなく、何度も使えるプレッシャーアンカーを使わない手はありません。
そこで、フォーク交換の手順を簡単に解説しながら、プレッシャーアンカーの取り付け方法をお伝えします。
フォーク交換の手順
1.ブレーキを外す
まずはブレーキのクイックリリースを解除して、ボルトを緩めブレーキをフォークから取り外します。
2.ステムのクランプボルトを緩める
3.アンカーボルトを緩める
アンカーボルトを緩めてトップキャップを外します。
4.ステムパーツ・ダストキャップ類を外す
ステム・コラムスペーサー・ダストキャップ・スリーブスペーサーなどを外します。
5.フォークを引き抜く
このときシールやスペーサーなどのヘッドパーツも一緒に外れる場合があるので下ワンの根本を抑えながらフォークを引き抜くと良いです。
6.下玉押しの脱着とフォークコラムのカット
フォークから下玉押しを外して、交換するフォークに付け替えます。
この部品を外して交換するフォークに圧入します。
下玉押しの脱着とフォークコラムのカットを自分でやる場合は専用工具を買うかオリジナルで工具を作る必要があります。
専用工具を買う場合は工賃よりはるかに上回るので、頻繁にフォーク交換をしない限りはショップに任せたほうが安く済みますよ。
ちなみにサイクルベースあさひの工賃は以下の通りです。
【工賃】
- 下玉押しの脱着:800円
- コラムカット:2,000円
専用工具は下玉押しを着脱する工具、コラムをカットする金ノコ、真っ直ぐ切るためのソーガイド、切り口をならす金ヤスリが必要で全部揃えるとなると8,000円ほどかかります。
下玉押しを外す工具
ギザ SC-916 クラウンレースリムーバー
1,500円~
下玉押しを圧入する工具
グランジ クラウンレースインストール
3,000円~
コラムをカットする金ノコ
PROMATE 3WAYハクソーフレーム
真っ直ぐカットできるソーガイド
BIKE HAND ソーガイド
2,000円~
切り口をならす金ヤスリは100均ショップのもので十分です。
金ノコやソーガイドは自転車以外に役立つ場合もあるかもしれませんが下玉押しの着脱工具はフォーク交換以外の用途がないので、一度きりの使用のために買うのはもったいないですよね。
下玉押しはカッターやマイナスドライバー等で外すこともできますが、コラムやドライバーを痛めたり下玉押しを曲げてしまって、使えなくなるリスクがあります。
下玉の圧入は径の合う塩ビパイプを使うと割合簡単にできますが、手っ取り早く正確に済ませたい場合は、専用工具を持つショップに持ち込むのが懸命です。
7.フォークを差し込む
コラムカットと下玉押しを圧入したフォークをヘッドチューブに差し込みます。
8.ダストキャップ類、ステムパーツを取り付ける
ダストキャップ類、ステムパーツを外した順番と逆に取り付けます。
9.タイヤを付ける
作業をしやすいように、フォークにタイヤを付けて車体を安定させます。
10.プレッシャーアンカーをコラムに入れる
ちなみに今回使ったプレッシャアンカーは、
MR.CONTROL TK-012SW コラムプラグという部品です。
MR.CONTROL TK-012SW コラムプラグ
プレッシャーアンカーはメーカー種類共にいろいろあるのですが、
これを選んだ理由は、
- 長さが50mmあるのでプレッシャー面積が大きい
(ヒラメより強力そう) - コラム内径25.4mmまで対応している
- コラムの先端で止まる設計なので緩めてもコラム内に落下しない
- ヘッドキャップはどれでも使える
- 値段が安い
といったところです。
取り付けてから50kmほど走ってみたのですが、ガタつきや緩みは一切ありませんでした。
11.アンカーボルトを締める
プレッシャーアンカーをしっかり固定したら、ヘッドキャップをしてハンドルの回転が重くならない程度にアンカーボルトを締めます。
12.ステムのクランプボルトを締める
ハンドルとタイヤを真っ直ぐにして、ステムのクランプボルトを締めます。
クランプボルトを締めるときは、一箇所を一度に締めるのではなく、上下バランスよく締めていきます。
13.ブレーキの取り付け
最後にブレーキを取り付けてハンドルにガタつきがないかをチェックして出来上がりです。
以上がフォーク交換の順番です。
下玉押しの脱着とコラムカットをショップにお願いすれば、フォーク交換は難しい作業ではありません。
プレッシャーアンカーを使うとスターファングルナットの圧入が必要なくなるので、よりいっそう簡単になります。
フォーク交換を簡単にしてくれるプレッシャーアンカー、おすすめです。
-
前の記事
カラミータカスタム カーボンフォークをクロモリフォークに変えてみた 2013.11.24
-
次の記事
新潟村上市 三面川の鮭の遡上時期 漁や釣りの情報を伝えるよ 2013.12.10
コメントを書く